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歯科豆知識

2024.10.8 生活習慣で変わる!子どもの歯並びの悪くしないための方法

子どもの歯列不正が気になるとき、「遺伝的要因」として片付けてしまいがちですが、実際には日常生活の中の無意識の行動が、歯並びや噛み合わせ、顎の発育に大きな影響を及ぼすことがわかっています。顎顔面成長のメカニズムに沿った健全な習慣を保つことは、単なる「見た目」だけでなく、正しい咬合(こうごう)や噛む力の育成にも直結します。あゆみ歯科クリニックの知見を元に、歯列に影響を与える習慣と具体的な改善方法を詳しく見ていきましょう。

 

1. 口呼吸の習慣:口腔筋機能(こうくうきんきのう)への悪影響と歯列不正

鼻呼吸が困難なお子さまが、代わりに「口呼吸」を続けると、唇や頬の筋肉が緩むことで口腔筋機能が低下し、歯列を支える筋力が弱まるため、歯が適切な位置に保たれにくくなります。これは、口呼吸が習慣化することで筋機能が適切に働かず、「上顎前突」(出っ歯)や「空隙歯列」(すきっ歯)などの歯列不正に繋がることが多いです。口呼吸が継続する場合、アレルギーや鼻腔(びくう)の狭窄などの可能性が考えられるため、耳鼻咽喉科や歯科医で早期の評価を受けることが推奨されます。

 

さらに、口腔機能の改善を図るためには、口の周りの筋肉を鍛える「口腔筋機能療法(MFT)」が有効です。具体的には、風船を膨らませるエクササイズや、唇を閉じて鼻呼吸を意識するトレーニングなどが取り入れられています。これにより、唇や頬の筋力を保ちながら、口が閉じられる力をつけていきます。

 

2. 顎顔面(がくがんめん)発達を促すための咀嚼回数の重要性

咀嚼(そしゃく)は、単に食物を細かくするための行動ではなく、顎顔面の発育に不可欠な「刺激」としても機能します。現代の食生活は柔らかい食品が中心であるため、顎を十分に使わずに済んでしまうことが多く、結果として「顎発育不全」や「歯列狭窄」(歯が並ぶスペース不足)に陥りやすくなります。これが「反対咬合」(受け口)や「開咬」(前歯が噛み合わない)の原因になることもあります。

 

咀嚼が増えることで、唾液の分泌が促進され、消化を助けるだけでなく、口腔内の浄化作用も向上します。また、硬い食材(ニンジン、ナッツ、乾燥果物など)を取り入れると、顎の筋肉や骨に自然な刺激が加わり、適切な顎顔面の成長を促進します。特に幼少期は硬めの食品を摂取する習慣をつけ、食事中には意識的に噛む回数を増やすよう促していくと良いでしょう。

 

3. 偏った姿勢がもたらす歯列と顎顔面の非対称性:頬杖や片側寝のリスク

姿勢が長期間歪むと、顔の左右バランスや顎骨に負担がかかり、歯列や咬合への影響が出ることがあります。日常的に頬杖をつくことや片側寝が習慣化していると、片側の顎や顔に不均等な圧力が加わり、「非対称性のある顔立ち」や「顎の歪み」が生じやすくなります。また、うつ伏せ寝も顎や頬に異常な負担をかけ、顎顔面の成長が偏る原因となり得ます。

 

子どもの顎は成長期にあり柔軟性が高いため、これらの悪い姿勢や習慣を早期に見直すことで正しい発育を支援できます。睡眠時の姿勢が重要で、枕の高さや形状を見直し、仰向けで寝る習慣をつけることが効果的です。また、家庭内での姿勢改善も大切で、座っている際の姿勢や頬杖を防止するための注意喚起を行いましょう。

 

4. 指しゃぶりが引き起こす「上顎前突」と「開咬」のリスク

「指しゃぶり」は乳幼児期における自然な行動ですが、5歳を過ぎても続いている場合は、上顎が前方に押し出されてしまう「上顎前突」(通称:出っ歯)や「開咬」(前歯が閉じない噛み合わせ)に繋がるリスクが高まります。指しゃぶりは歯列や噛み合わせだけでなく、顎の形状にも影響を与え、さらに将来的に顎関節症の原因となることもあります。

 

親が無理にやめさせるのではなく、子どもが安心できる環境を整えつつ、少しずつ指しゃぶりの頻度を減らせるようにすることが重要です。例えば、指しゃぶりの代わりに気持ちが安定するおもちゃや柔らかいタオルを与えると、指しゃぶりを自然に減らせることも多いです。さらに、必要に応じて歯科医による口腔指導も有効です。

 

5. 爪噛みの癖がもたらす歯列不正:「叢生」への影響

「爪噛み」は、特定の歯に繰り返し圧力がかかり、歯が不均衡に移動してしまうため、「叢生」(そうせい:歯の不揃い)が生じやすくなります。特に前歯に過剰な力がかかり続けると、前歯の位置がずれやすくなり、上顎や下顎の歯列が乱れる原因となります。また、歯の位置に影響が出るだけでなく、顎骨に負担をかけ、顎関節に支障をきたす場合もあります。

 

爪噛みの癖は、ストレスや緊張感が誘因になることが多く、爪噛みを防止するためには、日常的にリラックスできる環境を整えてあげることも重要です。親が注意するだけでなく、指先を使った趣味や手芸、遊びを取り入れることで、自然に爪噛みの癖が軽減されることも期待できます。また、無意識のうちに爪を噛んでしまう場合には、歯科医からの助言や心理的なサポートも取り入れると良いでしょう。

 

6. 乳歯のむし歯と「永久歯萌出不全」のリスク

乳歯のむし歯が進行すると、早期に抜けることがあり、永久歯が適切な位置に生えられなくなる「永久歯萌出不全」(ようしはえるふぜん)が生じる可能性が高まります。乳歯が抜けた後、隣の歯がそのスペースに傾いてしまうことで、後から生えてくる永久歯が歯列内で正しい位置に収まらず、歯列不正の原因となることが多いです。

 

乳歯のむし歯予防には、日々の口腔ケアや定期的な歯科検診が欠かせません。乳歯は一時的な歯と捉えられがちですが、永久歯の位置をガイドする役割も果たしているため、乳歯を健康に保つことで将来の歯列を守ることに繋がります。飲食物にも気を配り、糖分の多いおやつやジュースを控えることが、むし歯予防に役立ちます。

 

日常の習慣が顎顔面の発達と歯列の健康に与える影響を見直そう

お子さまの無意識な行動が、顎顔面成長や歯列の健全さに影響を及ぼしていることは多々あります。特に成長期の顎骨や歯の発育は、歯並びだけでなく、顔のバランスや顎関節にも関わるため、早期の改善が望まれます。歯列不正は単なる見た目の問題にとどまらず、噛み合わせの悪化が姿勢や発音、消化器官にまで影響を及ぼすこともあるため、気になる癖がある場合は、早期に専門家に相談し、適切なアドバイスを受けるようにしましょう。

医療法人隆歩会 ピノデンタルオフィス枚方長尾
院長 日野卓哉 監修

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