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歯科豆知識

2025.9.23 冷たい水がしみるのも理由あり?歯が持つ感覚の不思議

キンと冷えた水が歯に触れた瞬間の「ズキッ」。あの感覚にはきちんとした理由があります。歯は食べ物を砕くだけでなく、温度や圧力、硬さを察知して脳へ伝える“感覚器”。その仕組みと、しみる症状と上手に付き合うコツをわかりやすく解説します。

 


〇「しみる」の正体はどこから?


冷刺激や甘味、風が当たっただけで感じる鋭い痛みは、多くが知覚過敏によるもの。象牙質の表面に開いた微細な管(象牙細管)内の液体が温度差や刺激で動き、歯髄側の神経が反応して痛みとして知覚される、いわゆる“流体力学説”で説明できます。

 

 

〇歯が“感じる”までの道のり


歯は外側からエナメル質→象牙質→歯髄という三層構造。エナメル質が薄くなったり、歯ぐきが下がって象牙質が露出すると刺激が内部へ届きやすくなります。中心の歯髄には血管と神経が走り、温度や圧の変化を脳へ伝達。しみるのは「異常があるかも」という、生体からの警告信号でもあります。

 

 

〇噛む力を調整する“もう一つのセンサー”歯根膜


歯は骨に直接くっついておらず、歯根膜という薄い膜で支えられています。ここには感覚受容器が豊富に分布し、わずかな沈み込みや揺れを検知。硬い異物を噛んだ瞬間に力を抜けるのは、歯根膜からの素早いフィードバックのおかげです。温度は歯髄、力覚は歯根膜――二つのセンサーが食事の安全性を支えています。

 

〇天然歯を失うと感覚はどう変わる?


入れ歯やインプラントで“噛める”機能は取り戻せますが、天然歯の繊細な感覚までは完全再現が困難です。

  • 入れ歯:粘膜越しの情報が主体となり、硬さの差を細かく捉えにくい

  • インプラント:安定して強く噛める一方、歯根膜がないため力覚のフィードバックが限定的
    だからこそ、残せる歯を大切にする意味があります。

 

〇感覚が弱ると起こりうること

  • 誤嚥やむせ:食塊のまとまりや大きさを把握しづらく、飲み込みのタイミングがズレる

  • 栄養の偏り:噛みにくさから柔らかい食品ばかり選び、たんぱく質・食物繊維・ミネラル不足に

  • 歯や修復物の破損:力加減を誤って一点に過大な負荷が集中

  • 脳への刺激低下:咀嚼刺激の減少は活動性や認知機能に影響する可能性

 

〇しみる症状を軽くするためのセルフケア

  • 知覚過敏向け歯みがき剤(硝酸カリウム・フッ化物配合など)を継続使用

  • ブラッシング圧を見直し、やわらかめの歯ブラシで小刻みに磨く

  • 冷たい飲食物・酸性飲料(炭酸・スポドリ・お酢系)の頻回摂取を控える

  • 食後すぐにゴシゴシ磨かず、まずは水でうがい→10~20分後にケア

  • 就寝時の食いしばりが疑われる場合は、ナイトガードで負担分散

 

 

〇歯科医院でできる対処

  • フッ化物塗布や樹脂・コーティング材で露出象牙質を封鎖

  • 咬合(噛み合わせ)の調整で一点集中の負荷を軽減

  • 進行したケースでは知覚過敏処置や根面被覆術などの外科的対応を検討

  • 原因がむし歯・ヒビ・歯周病の場合は、原因治療を優先

 

 

〇受診の目安

 

「冷たいものだけでなく温かいものでも長く痛む」「噛むとズキッと響く」「何もしなくても痛い」――このような場合は知覚過敏にとどまらない可能性があります。早めに受診し、原因を特定しましょう。

 

 

〇まとめ

 

冷たい水がしみるのには、歯が持つ感覚システムという“理由”があります。歯髄と歯根膜という二つのセンサーが、温度や力を読み取りながら食事を安全で快適なものにしているのです。日々のケアと適切な治療でこの感覚を守り、長くおいしく食べ続けられる口を目指しましょう。

 
 

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